6月19日(水)
信じるか信じないか、脳の可能性は無限大だと今でも信じている。
朝4時過ぎ、妻がtaka34の声がする、居るわけないよ病院で寝てるから寝なよ
こんな朝早くから、このやり取りは初めてだった。
4時半精神安定剤を飲んでも、taka34の声がするから。いないから寝なさい。
5時過ぎ、taka34の音がする、コンセントに刺さっていたものを一つ外してみた。
妻は朝から違和感を感じていたのだと思う。5時26分病院の番号表示。
父が亡くなった時も朝の電話で起きた時で、今回の電話は怖さ以外の何物でもなかった。『taka34さんのお父様ですか』『はい』『息子さんの脈がほぼ無い状態で危険です、至急病院に来れますか?』『すぐに行きます。』
昨日すべての数値が安定しており、転院を考える時期に来ましたというのは?
前回の転院話の時も翌日に急変、余命1日、まさかの今回も急変。
すぐに車を飛ばす。30分も経たないうちに病院からの電話。心臓マッサージをやる場合のルールを決めていたのだが、5ターンはとうに過ぎ、10ターンしましたが、蘇生できません。医師は夜間担当の若い医師、昇圧剤は?MAX、薬剤関係はすべて投与済み。AEDは?現在の心臓の状況では効果なし。息子の死を確信せざるを得ない。
妻は後ろでショックが大きすぎて言葉も出ない。
最後にtaka34のマッサージをしてから11時間経ってない。
全てが消えていく。何もかも。人生、自分の力には必ず助けてもらえる力を貰っていた。今回はこの82日間がMAXだったのか・・・・。
病院についたが、すでに心臓マッサージは終わり、死亡確認の時間待ち。
最後の瞬間さえ会えなかった。喪失感を超えた世界の終わりのような感覚だった。
何故心臓が止まる?酸素量のチェックは?痰吸引のチェックは?
脈が落ちていく原因は?心臓の限界?何を言われても信じるとか受け入れるとか
出来るわけがない。心肺停止からすべての事の時間軸が分からないまま。
誰も闇に消えていき、答えは誰も答えられない。あり得ない。
この息子のラストシーンは想像も出来ない。
しかし、息子の命が終わった事だけが確定してしまった。